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キム(2) スティックについて - タイ伝統楽器について(2)

楽器について(1)-キム(1)に引き続いて、今回もキムについてお伝えします。

当店では、これまで2種類のキムスティックを販売しておりましたが、この度、ラインナップを拡充いたしました。キムスティックの選択は、キムの演奏に大きな影響を与えます。選択の幅を広げることで、演奏の楽しみをより広げることのお手伝いができるものと考えます。ということで、新しいラインナップとともにハンマー(スティック)全般についてご紹介したいと思います。(当店の商品を中心とした説明になってしまいますが、ご了承ください。)

○ハンマー(キムスティック) 

キムは弦を叩いて発音する楽器です。弦を叩くための道具がハンマー(キムスティック)です。ハンマーの材質ですが、シャフト部分が竹、弦と接触するヘッド部(下の写真の左端)には皮革が巻かれています。

キムスティック

キムスティック

キムスティックを含め、発音する(弦を振動させる)ために何らかの道具を使用する楽器はたくさんあります。そしてこれらの道具は、楽器の性能を十分に発揮させることにたいへん重要な役割を持っています。

最も典型的なものは、ヴァイオリンを始めとした擦弦楽器でしょう。擦弦楽器で使用される楽弓は、材質の良し悪しと製作の巧拙によって楽器自体の性能を引き出す能力がきわめて大きく変わります。値段も上と下では0が3つほどの差があります。

 

さて、新たなキムスティックのラインナップとその諸元です。今回加わったものは、No.1とNo.4です。下の写真の手前からNo.4、3、2、1となります。(旧番のNo.1と2は、それぞれNo.2,3となります。) 

キムスティックのラインナップ

キムスティックのラインナップ

○音色

まず音色ですが、No.1からNo.3まではほぼ同等で、ポクポクとしたやわらかめの音です。これに対してNo.4は、高音成分が多く含まれる派手で華やかな音で、楽器の種類にもよると思いますが演奏現場ではインパクトが強いと思われます。No.4とその他では音色が大きく異なりますが、これはラナートのマイ・ヌアンとマイ・ケンの違いを思わせるほどの差があります。

 

○機能・性能

続いてスティックの機能ですが、キムスティックの機能を特徴づける要素として、長さ、重量、重心位置(バランス)などがありますが、最も大きなポイントのひとつがシャフトの硬度です。

キムスティックの諸元

シャフトの硬度が柔らかい(軟)ものほどシャフト先端の弾力性が強くしなやかになります。(上の表では、No.1からNo.4に進むごとにしなやかになります。) 

キムの演奏には、連打(トレモロ)や装飾音などスティックの細やかなのコントロールがつきものですが、シャフトのしなやかさが増すことにより、これらがより容易になります。また、打弦の際のインパクトの時間が短くなり、音量が増加するとのことです。

しなやかなキムスティック

しなやかなキムスティック

特に、No.4はシャフト先端の弾力がたいへんに強くしなやかで、ヘッド部を細く軽くして重心を手元によせていますので、スティックのコントロールがきわめて容易です。手首の微妙な動きで楽器を鳴らすことが可能となります。(ヘッドの付け根のシャフト先端部分が非常に細く(2mm程度)加工されています。この細さで強度を保つため、素材を相当に厳選しているようです。)

以上が一般的な傾向です。しかし、シャフトの硬度はあくまでもフィーリングの部分が大きいので、柔らかいものがベストというわけではありません。硬いシャフトは逆にダイレクト感がありますので、これを好む向きもあるかと思います。

また、各モデルの中でも個体差が多少あります。これは、自然素材の機械的物性に頼っているため、仕方のないことです。逆にひとつひとつのスティックが性格を持つというおもしろさも出てくるわけで、複数のスティックを使い分けるということもあるようです。

ちなみに、No.4のスティックには、複数のスティックを保有している場合に見分けをつけるためにシャフトの手元側にID番号がふられています。

なお、キム本体を購入する際に付属しているスティックは、No.1よりシャフトが短く、硬いものが多いと思います。

 

キムスティックのご用命は、当店「ご注文・お問い合わせ」まで。

今回は、予定を変更してキムスティックについてお伝えしました。次回の予定は、「タイ音楽の風景」です。

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